☆バレンタイン大作戦:ソノ弐☆

帰り道もスキップしながらうかれている。 「なんかお腹空いたかも〜」 ちょっと腹ごしらえとファーストフード店に入った。 そこにゴミの袋を取り替えている辰羅川がいた。 「た、辰羅川くん?」 「えっ、あぁ。兎丸君じゃないですか」振り返りメガネをくいっと上げる。 「あれぇ?ここで働いてたっけ?」ビックリしながら聞いた。 「えぇ、日曜、休日と部活のない日の放課後だけですが、、、。」 「そうなんだぁ。」 辰羅川はゴミの袋を縛ると新しい袋を付ける。 「2階にキャプテン達いますよ。」 このファースト店は1階がレジで席がなく、2階が禁煙席、 3階が喫煙席とトイレという構造になっている。 「あはあはは、、、。」 兎丸は曖昧に笑った。本日ライバル全員と逢うことになってしまうかもしれない。 そんなことを考えていると、 「おや?兎丸君じゃないですか」 食べ終わった牛尾達が降りてきてしまった。虎鉄、猪里も一緒である。 (まぁね、蛇神さんが一緒なわけないでしょ、、、。) 「話は聞いたZe。俺も仲間に入れろYo」 「なしてそげん面白いこと秘密にしちょっと〜」 彼等達は完全に楽しんでいるようだ。それが頭にきた。 「ぼくは真剣本気なんですから!!先輩達と一緒にしないで下さい!!」 自然と大粒の雫が頬を伝う。 「ごめんね。そんなつもりじゃないんだが、、、。」 牛尾はそっとハンカチを差し出す。 兎丸はそれを奪うと思いっきり鼻を咬んだ。 「ずびっ、、、。」 「少しは落ち着いたかい?」 「な、なんとか、、、。」 「ごめんNa」 「悪気はなかとよ」 「大丈夫ですか?兎丸君、、、。」 結局兎丸は何も食べずに店を出てきてしまった。 下を向いたままとぼとぼと家路に着く。 コートを着たままベッドに寝転がりゲームの電源を入れた。 軽快なゲーム音が沈んだ心を余計に沈ませる 「あぁ〜なんで泣いちゃったんだろ、、、。」 予定外なことが重なり続けた。それに耐えきれなかったらしい。 一度ネガティブになると抜け出せない自分が少し嫌いだった。 思い出してまた目に雫が溢れそうになったとき、母親から 「野球部のお友達から電話」 と呼ばれる。 出たくないのだが、連絡網だったらいけない。 しぶしぶと受話器を取り、か細い声で言う。 「もしもし?」 「おぉ!兎丸か?」 元気な明るい声の主は、、、。まさしく、、、。 「兄ちゃん?」 自分が励まそうとしていた猿野天国である。 「どうしたの?」嬉しさがこみ上げてくる。 「いや、な、、、。今日さ、、、。」 なかなか言おうとしない。これってまさかこ・く・は・く? 猿野の声に胸を躍らせる。 「なぁに?ちゃんと言ってくれないと分かんないよぉ〜」 少し甘えた声で聞く。 「道歩いてたときにお前見つけてさ。話しかけようと思ったんだけど」 そこでまた黙ってしまう 「???えぇ〜そうだったのぉ?」 こりゃまたびっくり。これから一戦を交える相手、戦利品(笑) すべてと逢ったらしい。 「でな、マッ●でキャプテン達と話してるとこ見てさ」 ぎくっ、、、。泣いているとこばっちり目撃??? 「泣いてたからどうしたんだろうって思ってよ。」 ばれてしまったことは少し恥ずかしいが、何より 猿野が自分を心配してくれたことにキュンと胸が痛む。 そして大きなガッツポーズをした。 (やぁん。先手必勝って言葉は正解だな。ふ・ふ・ふ・ふ。) 「心配してくれてありがとう。すっごい嬉しい。」 遠回りに好きと言ってみるが、直球しか打てない猿野には、 その言葉に含まれる意味など分かりもしない。 「あ?あぁ、、、。」 電話先でも照れているのが分かる。その仕草を想像して その場でウサギのダンスをし始めた。 「ボクは用があるんだ。ごめんね。もっと話してたいけど。」 まるで恋人同士のようなことを言う。 これが、オンナノコだったり、恋愛に敏感な人なら 兎丸の感情に気付くのだろう。だが、そういうことに鈍感な 猿野は全く気付かない。素直に受け止め、 「そっか、悪かったな、じゃぁまた。」と電話を切ってしまった。 兎丸は電話を置くと走って自分の部屋に戻る。 ベッドに寝転がり、枕をギューッと抱きしめた。 「もう、兄ちゃんは鈍感だなぁ。あんだけボクが好き好き言っても 気付かないんだからぁ。でも、そこがいいんだよねぇ。」 足をばたばたさせて、さっきのやりとりを思い出す。 「へへへぇ。おっと、みんなには内緒にしないと。」 よしっと決意を固める。 ゲームの続きでもと机に手を伸ばして、ふと、カバンに目をやる。 「そうだ!こんなことしてられないもんね。」 起きあがり、ガサゴソとピンク色の袋を取り出し中から さっき買ったリボンを出す。 手触りの良いベロアのリボン。色は、、、。お楽しみで。 適当に髪を掴むとグルグルと巻き付ける。 最後の結び方がなかなかうまくいかない。 えいやっと無理矢理引っ張り、鏡を見る。 へなっとあちらの方向を向いている。 「あれれぇ?おかしいなぁ〜。」 何度もやり直すがどうしても前を向かない。 「まぁいっか。」 リボンをほどき、袋に戻して机の引き出しに入れる。 家族にばれても良いのだが、かえって親を喜ばせる ことになってしまうので、(女の子が欲しかった。) 隠しておくことにした。 不思議な不思議なある日の出来事、、、。

実は(?)この続き書いてません(爆)。
この当時ミスフルは4つの話を並行に書いていたので
(やりすぎ。)前に進まないんですよ〜
結局誰とも何もないまま終わってしまいました(汗)

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