バレンタイン大作戦:ソノ零
☆バレンタイン大作戦:ソノ零☆
2月に入ると、街はクリスマスほどでもないが、華やかさを増した。
そう、「バレンタイン」である。
店のウィンドウには、風船で作ったハートがたくさん飾られ、
特設コーナーが設けられ、女性はそれぞれ思い思いのチョコを選ぶ。
此方は十二支高校野球部の部室である。
1年生は集まってこそこそと話していた。
「ねぇ、ねるとんみたいにみんなで渡すなんてどう?」とは、兎丸。
「あいつは食い意地はってるからな。全部貰うんじゃないか?」と、犬飼。
「そうですね。まだまだ色気より食い気で、、、。」くいっとメガネを上げる辰羅川。
「、、、。」司馬君は納得のご様子(何に?)
「子津君はどう思う〜?」
いそいそと着替える子津に兎丸は聞く。
「いやぁ、何とも言えないっす。変なとこ惚けてるんで」
うんうんとみんな頷く。
そう、これはまさしく「猿野天国争奪戦inバレンタイン」なのである。
参加者は、、、。まぁ、上を見れば何となく、、、(笑)。
「でも、キャプテンとかも怪しいよねぇ、、、。」
「あんな、老いぼれは放っておけ」
「失礼ですよ。あれでも僕たちにとっては先輩なんですから。」
、、、あんた達、死にたいの?(笑)、、、
「君たちは練習しなくていいのかい?」
其処に呆れ顔で、噂の張本人牛尾御門が入ってきた。
やばいっと慌てて散らばる。
「お久しぶりです。どうしたんっすか?」
子津はお辞儀をして椅子を差し出す。
3年は秋で引退して、それぞれの生活を送っていた。
「いやぁね。進路も一段落したら何となく君たちの顔が見たくなってね。」
君たちのところで全員が反応した
(それは、猿野の顔だろ!!!)
「おや?猿野君がまだ来てないのかい?」
キョロキョロと辺りを見回した。
「そうなんすよ、、、。せっかく先輩が来てくれたときに限ってタイミング悪いっすね。」
「今日は委員会で遅くなるんだって〜。」
ふふんと、兎丸は自分が猿野についてならなんでも知っているとばかりに言う。
これは何かが勃発すると誰もが予感した。
「で、さっき君たちは集まって何を話していたんだい?」
牛尾は直球で言う。
さすがに、そう来るとは誰も思っていなかったらしく黙ってしまった。
「じゃぁ、当ててみよう!バレンタインのことだろ?」
古畑任三郎のように(古っ)顔の前に人差し指を立てる。
ぎくりっと子津までもが驚く。
「子津君、君は正直だね〜。」ポンポンと肩を叩く。
なんて素晴らしいタイミングで猿野が入ってきた。
「ったく、やってらんないよ。なんで俺がチューリップなんて植えにゃならんのよ。」
ぶつぶつ文句を言っているが。
ふと前を見るとキャプテンが座っていた。
「あ、キャプテンお久しぶりデス。どうしたんですか?」
一応礼儀として先輩に声をかけるだろう。だが、今の1年軍団には
年功序列などない。猿野が牛尾に話しかけたことで、怒りが頂点に達した。
「いやぁ、久々に君達の顔が見たくなってね。」
椅子から立ち、猿野の側まで近寄った。
「それにしても、成長したんじゃないかな?」
と、猿野の頭を撫でる。
猿野は嫌がるが、まんざらでもない感じ?
其処に兎丸のとんでもない一言が入った。
「あぁ!ちょっと、僕の兄ちゃん触らないでよ〜。」
これには猿野も驚く。
「はぁっ?いつお前のものになった?」
「じゃぁ今から僕のものになって〜」
抱きつこうとするが、よけられる。正確に言えば、阻まれたである。
「おい兎。公平にと言ったお前が何してる。」
「そうですよ。こういうことはきちんとした形を取るものです。」
「、、、。ずるい。」
「先手必勝って言うの!なんでも初めにやると勝つんだもん」
兎丸も負けじと牙を剥く。
猿野は訳の分からない会話とやりとりにただ呆然と立ち尽くしていた。
牛尾もニヤニヤと猿野と兎丸達を交互に見る。
(ははぁん。そういうことね。)
「と・に・か・くっ!!!絶対に渡さないもん。」
「俺だってな」
話の除け者になっている猿野は自分が仲間はずれにされてると勘違いして
「俺にも教えろ!何を渡さないんだ?」
突っ込まなければいい首を突っ込んでしまった。
仲違いしている1年軍団はここだけは揃って言った。
「(兄ちゃん、バカ猿、猿野君)は黙って(て、ろ、下さい)!!!」
「まぁまぁ。君達、ここは仲良くいこうではないか。チームメイトなんだし」
牛尾はやれやれと猿野を威嚇(?)する1年を宥めた。
あんたが1番問題なんでしょ!!!
素敵な素敵な時期過ぎ(笑)。
書いていたのは14日前なんですけどね。
駄文が増えてきて、どうしようかなと思い
そうだホムペでも作ってそこに置くかと思い立ったのが、
10日あたりだったので。頑張ってアップしようとしたんですが
あっけなく14日が終わった。でも、載せる!意地で(何)
で、結局サイト完成5月。時間かかり過ぎだっっつーの!!
続くんですけど、序章なのであえて次をリンクしませんでした